神奈川こどもNICU 早産児の育児応援サイト
神奈川こどもNICUに入院となった、体重が小さく(1500g未満)うまれたお子さんの育児を応援するために情報を提供するページです

ビジョントレーニングのご紹介

目で視る力とは 私たちは五感を使って外界の様々な情報を受け取りますが、そのうち「目からの情報」が8割と言われています。
目でものを視るときに必要なのは、

「視力」(視力検査でわかる。止まっているものの形を見分ける力)の他に、
「眼球運動」(動くものを目で追ったり、視線を動かしピントを合わせる力)、
「眼でとらえた情報を脳へおくり認識する力」
「眼でとらえた情報にあわせて、体を動かす力」

などであり、このどれかが欠けると「目で視る力」は弱くなります。

視る力を育てるために 視る力は日常生活や遊びの中で育てられていきます。
体を大きく動かす遊びや、外の景色をよく眺めることはとても大切です。
「洗濯物をピンチハンガーに干す」「洗濯物をたたむ」「料理を取り分ける」「食卓の準備(正しい場所に、正しい向きで置く)」
などのお手伝いをしてもらうのも良いでしょう。
近視や乱視があれば、適切な眼鏡などで調整することも大切です。

以下のような「ビジョントレーニング」と呼ばれる目の体操があります。
1日5分程度で良いので、継続すると効果的です。
5歳から12歳は目で視る力が伸びやすい時期ですが、大人になってからも視る力を鍛えることができると言われています。
お子さんと一緒に、楽しく取り組んでみませんか?
「楽しく」「あせらず」「のんびりと」が大切です。

基本の目の体操 おうちでできるカンタン目の体操


一度見ると、動画を見なくても、好きな音楽に合わせて行うことができます。
※「再生」をクリックすると右下に表示される、「全画面表示」を押して、大きな画面で見てください。

眼の動きを育てる遊び
動く指標にタッチする
  1. 指人形や小さなマスコットを大人が持ち、「タッチ!」の掛け声で、動かしたものをこどもが触ります。
  2. 手が体の真ん中を横切るような動きも取り入れます。
  3. 慣れてきたら、スピードをアップしたり、利き手でない方でやってみましょう。
コロコロキャッチ
テーブルの上でスーパーボールやビー玉などを転がす。
→反対側でこどもがコップなどを使ってキャッチする。
お手玉、けん玉、あやとりなどの昔遊び
線たどり、線つなぎ、迷路
電車を走らせる遊び(動くものを目で追う遊び)
フリスビー、ボール遊び


見たものを認識する力を育てる遊び
真似っこ体操
向かい合った人の動きやポーズを見て、真似をする。
指立て体操
向かい合った人と、指の向きを声に出しながら、同じ指を立てる。
矢印体操
シートに並んだ矢印の向きを見て、手拍子や音楽など一定のリズムに乗りながら、向きを声に出しながら、両手を矢印の方向へ動かします。
パズル
タングラムアボロ
タングラムはピースが少なめで、初めて取り組むにはおすすめです。5-6歳以降が対象です。

タングラムの遊び方
  • step1  答えを見ながら真似をして作る
  • step2  答えを見てから、答えを隠して(覚えて)作る
  • step3  シルエットだけで自分で答えを考える

できるようになったら、アボロやジオボードにもチャレンジしてみましょう。
ジオボード
爪楊枝、ストロー、綿棒などを使って形、文字、図形などを作る

参考文献
  • 「発達の気になる子の学習・運動が楽しくなるビジョントレーニング(北出勝也)」ナツメ社
  • 「学習につまずく子どもの見る力(奥村智人・若宮英司 編著)」明治図書
  • 「発達障害の子どもの視知覚認知問題への対処法(リサ・A・カーツ)」東京書籍

TOP