神奈川こどもNICU 早産児の育児応援サイト
神奈川こどもNICUに入院となった、体重が小さく(1500g未満)うまれたお子さんの育児を応援するために情報を提供するページです

早く小さくうまれた赤ちゃんの治療のこと

早く小さくうまれた赤ちゃんが受けるケア/看護/リハビリテーションのこと 〜赤ちゃんはこんなケアをうけます〜
( ポジショニング /体位交換 / 喀痰、口鼻吸引 /注入 /痛みの緩和 /リハビリ )
* ポジショニング *
赤ちゃんがここちよく過ごすために、また呼吸がなるべくしやすいように、赤ちゃんの手足やくび、あたまの位置を整えています。タオルやガーゼや専用のやわらかい枕をつかいます。
赤ちゃんはお母さんのおなかの中に居る時は、手足をゆったりと曲げた姿勢です。そのため同じ姿勢にすると赤ちゃんが落ち着いた気持ちになりやすいのです。
赤ちゃんのシーツは、ご希望があればご家族が持参してくださったものを使用できます。綿素材(70cm×60cm)のお好きな色や柄のものをお持ちください。
* 体位交換 *
赤ちゃんがおなじ姿勢で長くすごすと、痰がたまりやすくなり、皮膚に負担がかかってしまうため、保育器の中で定期的にからだの向きを変えます。
* 喀痰、口鼻吸引 *
細いチューブで赤ちゃんの痰やよだれを吸う処置を定期的に行います。赤ちゃんがびっくりしないように、なるべく優しく短時間で行います。
* 注入 *
赤ちゃんが自分でおっぱいや薬を飲めるようになるまで、おっぱいや薬は鼻や口から胃にむかっていれた細いチューブにシリンジ(針のついていない注射器)を使っていれます。赤ちゃんには苦痛はありませんが、注入のあいだは呼吸をやすむことがないか、しゃっくりがでないかなど変化に注意をはらいます。
* 痛みの緩和 *
赤ちゃんが処置や検査のときに感じる痛みや苦痛を緩和するために、さまざまなケアをおこないます。
(ご両親の希望に応じて、一緒に行うことができます)
  • ホールディング(赤ちゃんを手で優しく包みこむこと)
  • 包み込み(赤ちゃんがまるまった姿勢になるよう布で包みこむこと)
  • おしゃぶり
  • 母乳やショ糖(砂糖の主成分)を口にふくませること(母乳や砂糖の成分を少量赤ちゃんの口にふくませることで痛みが和らぐことがわかっています)
入院中のリハビリのこと  赤ちゃんの「リハビリ」は、健やかな成長・発達を促す支援の一つとして大切です。 「リハビリ」は、赤ちゃんの状態により新生児科主治医がリハビリテーション科に依頼して開始します。

早く小さく生まれた赤ちゃんのNICU入院中のリハビリは、おもに「理学療法」が中心であり、呼吸の改善や、姿勢を整えて発達を促すこと、哺乳をしやすくすることなどの目的で行います。
また、早く小さく産まれた赤ちゃんでは、手足や体幹の筋肉に力を入れたりリラックスさせたりする調節が苦手なことがあります。びっくりしやすかったり、一度泣いてしまうと落ち着くまで時間がかかることもあります。

理学療法士は赤ちゃんの体操や、赤ちゃんが落ち着きやすい抱っこのしかたをご家族にお伝えします。

そのほか、「作業療法」を行う作業療法士もまた赤ちゃんの発達を促すチームの一員として関わっています。
作業療法士は赤ちゃんの感覚(見る・聴く・触る)や運動の発達を見守りながら、発達状況や興味にあわせた「遊び」を通して発達を促します。 入院生活を送っているお子さんとご家族が楽しい時間を過ごしていただくお手伝いをしています。

NICU入院中の赤ちゃんの理学療法について NICUで赤ちゃんに理学療法士が行っていることをご紹介します。
新生児科主治医の指示で理学療法を実施します。
理学療法士は赤ちゃんが健やかに発達するように支援をします。

1.呼吸の補助
あかちゃんの呼吸が楽になるように肺の中の空気の交換を促したり、痰を出しやすくする補助をします。
このように、やさしく、そ〜っと行っています。
2.発達の支援
  • 運動の様子の確認
    あかちゃんの運動の様子を時期を追って確認します。変化がわかるように、必要に応じてビデオカメラで運動の様子を記録させていただきます。
  • ポジショニング
    あかちゃんの状態にあわせてバスタオルなどを利用して良い姿勢を保てるように工夫します。 
  • 抱っこの仕方のこつ
    赤ちゃんが落ち着きにくい場合には、抱っこの仕方や関わり方をお伝えします。
    バスタオルで足も含めてしっかり包み、密着するように抱っこし、ゆっくり揺らしてあげると落ち着きやすい場合があります。

    首と背中からお尻にかけて、できるだけ広い範囲を支えると、赤ちゃんが安定します。
  • 手足を動かす
    赤ちゃんの筋肉を育てる援助として行います。
    赤ちゃんが安心、安定して動ける状態を作り、手足の動きを引き出していきます。

    赤ちゃんと目線をあわせ、おだやかに声かけしながら行います。
    手足をゆっくり大きく曲げたり伸ばしたり、自分の手を舐めさせ、両手をあわせたり、
    手で足を触ったり、 楽しい雰囲気で、無理のない範囲で行います。
3.哺乳の支援
赤ちゃんがお母さんから直接、またはビンで安全に哺乳をしやすいように、看護師と一緒にお手伝いします。

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