そばにいて、見守ってあげると赤ちゃんは心強いです。
赤ちゃんは20週ごろからお母さんの心臓の鼓動や血液の流れる音がきこえています。優しい声をかけてもらうと赤ちゃんは嬉しいでしょう。
早くうまれた赤ちゃんにとって、早い時期からお父さん、お母さんがたくさん話しかけてあげることは、赤ちゃんのことばの発達によいとわかってきています。
看護師と一緒に赤ちゃんに優しくふれることができます。
赤ちゃんは30週ごろになると皮膚の感覚ができあがるといわれています。まだ目が見えていない時期にも、お父さん・お母さんの手の温かさを感じることができます。
ご自身の手が冷たくて心配なときはスタッフにお声がけください。
いつも寝ているようにみえる赤ちゃんも、じつは色々なサインをだしています。赤ちゃんのことをよくみてみましょう。 赤ちゃんが心地いいなぁと感じているとき、口をもぐもぐしたり、「おぉ」という顔をしたり、手を耳や口に近づけたり、タオルをつかむようなしぐさをしたり、のびをしたりすることもあります。 ちょっとつらいなぁというときには、顔をしかめたり、眉をひそめているようにみえることもあります。
28週くらいになると表情がわかりやすくなります。
32週くらいになると、目をあけることが増えてきます。見つめていると、お父さん・お母さんの気持ちも、きっと赤ちゃんに伝わりますよ。
おっぱいはお母さんから赤ちゃんへの贈り物です。早く小さくうまれた赤ちゃんにとって、母乳はいちばんの栄養です。
うまれてまもない時期はおっぱいを口から飲む事ができないので、搾乳したおっぱいをチューブでおなかにいれます。おっぱいはおなかにいれるだけでなく、赤ちゃんの皮膚に塗ったり(保湿効果・常在菌の獲得効果)、綿棒で口のなかに塗る(赤ちゃんが母乳のにおいや味を感じて安心します。母乳の甘み成分には苦痛を和らげる効果があります)ことができます。
行うタイミングなどは担当のスタッフにご相談ください。
また搾乳がつらいなど、おっぱいのことを相談したいときは、いつでもスタッフにご相談ください。
(母乳のことについて詳しくは「おっぱいのこと」へ )
ご両親の胸元にあてたガーゼハンカチを赤ちゃんに掛けて、ご両親のもつ常在菌(良い菌)が赤ちゃんの皮膚につくようにします。赤ちゃんに悪い菌がつくのを防ぐ事につながるだけでなく、ご両親のにおいで赤ちゃんは安心します。
* カンガルータオルとは?
生まれたばかりの赤ちゃんは、無菌状態です。ご両親のもっている常在菌(常在菌は病原性をもたない菌であり、病原性をもつ菌が増えるのを防御します)を赤ちゃんの皮膚につけるために、お父さん・お母さんの胸元に30分以上あてたガーゼハンカチ(搾乳時に使用した母乳のついたものもよい)を赤ちゃんにお布団のように掛けたり、なるべく赤ちゃんと直接触れるようにします。 これを当院ではカンガルータオルと呼んでいます。生後1ヶ月までを目安に行います。
赤ちゃんの成長日記や、ご両親から赤ちゃんへの思いなどを書いてみるのはいかがでしょうか。
赤ちゃんが大きくなったときに一緒に見ると、きっと嬉しいと思います。
ときには、ご両親がいらっしゃらない間の赤ちゃんのご様子を、スタッフが書かせていただくこともあります。
赤ちゃんのベッドサイドに、ご家族の写真やおもちゃ、お守りなどを置くことができます。おもちゃは赤ちゃんの安全に配慮した小さいもの、毛羽立たないもの、洗えるものがよいでしょう。
当院では、赤ちゃんの治療やケアを行う上で、お父さん、お母さんが赤ちゃんの状態についてよく理解することや、お父さん、お母さんと治療に対する思いを共有することを大切に考えています。
生まれてからの数日間は特に、赤ちゃんの状態についてご説明したり、治療やケアについてのご両親の思いを確認させていただく機会が多い時期です。お母さんは産後まだ体調がすぐれないかもしれません。またお父さんはお仕事の時間の調整が必要な場合もあると思いますが、ご両親は治療やケアにおけるチームの一員です。治療やケアの方針についてお話をする際には、ぜひ一緒に来ていただきたいと考えています。
ご両親のあたたかいやさしい手で赤ちゃんを包み込んであげることです。
手のひらで赤ちゃんの頭と身体を優しく包みます。赤ちゃんはとても安心します。
小さなおむつではじめはびっくりするかもしれません。
交換のしかたを看護師と一緒に練習しましょう。
お風呂にはいれるようになるまで、赤ちゃんの身体は清拭(ふくこと)できれいにします。
状態が安定してくると、看護師と一緒に赤ちゃんの体をふくことができます。
赤ちゃんの体温を看護師と一緒に体温計ではかります。
赤ちゃんの体温はおとなと比べるとすこし高めです。脇の下やくびの下などに体温計をいれますが、はかっている途中でもじもじ動くことがあります。
なだめたり落ち着かせるお手伝いも一緒にお願いします。
カンガルーケアは、カンガルーがポケットのなかに赤ちゃんをいれて抱っこするようにお母さん・お父さんの胸のあいだで赤ちゃんを包み込むように抱っこするケアです。
肌と肌が触れてお互いをよく感じることができます。カンガルーケアにより赤ちゃんは安心し、呼吸が安定したり、体重の増えが順調になることが知られています。
また、お父さん・お母さんのリラックス効果、母乳分泌が良くなる効果もあると言われています。
はじめてのお風呂は保育器のなかでちいさなボウルのなかで行うこともあります。 小さな赤ちゃんも、お風呂にはいると、とても気持ち良さそうな表情をしますよ。いつからできるようになるか、看護師に確認してみましょう。
成長の記念に、手型や足形をとることができます。
赤ちゃん少し、くすぐったい様子です。上手にとれました!
授乳は赤ちゃんとの共同作業です。うまくできるようになるまで練習をして、赤ちゃんの飲み方の特徴やペースをしっていきましょう。
最初はうまくいかないと感じるかもしれませんが、あせらないことが大事です。
赤ちゃんが穏やかに目をさましていて、おっぱいを探したり、手を口の近くに持っていく様子などがあるときはおなかがすいているサインです。
眠っていたり、おなかがすきすぎて怒って泣いていると授乳はうまくいきません。
お母さんのおっぱいにふれて抱っこされていると、赤ちゃんは気持ちがよくなり眠たくなってしまうことがあります。
吸い方が弱くなったり眠りはじめたら、声をかけたり足の裏をくすぐるなどの刺激をします。
お母さんの疲れや緊張感があると、母乳がでづらくなりますので、リラックスすることが大切です。
(おっぱいについて詳しくは「おっぱいのこと」へ)
赤ちゃんの体重が急激に増える時期には、タンパク質やカルシウム、リン、鉄などが不足することがあります。母乳を強化するパウダー(HMS−1という粉末)や鉄分のシロップなどをあわせて使用し補います。
搾乳のことお母さんが急に入院になり、赤ちゃんが産まれたのにおうちに帰ってこないことなどがわかると、小さなお兄ちゃん・お姉ちゃんもなんとなく不安を感じ、寂しい気持ちになります。
急に甘えん坊になったり、気持ちが不安定な様子になることがあるかもしれません。
家では短時間でもきょうだいさんだけに向き合う時間を作ったり、搾乳の準備を手伝ってもらうなど赤ちゃんのために一緒にできることを探すのもよいでしょう。
また、きょうだいが両親と一緒に赤ちゃんに実際に会うことは、不安の減少や、赤ちゃんを応援したい気持ちにつながり、赤ちゃんにとってもきょうだいにとっても良い効果があると言われています。
当院ではきょうだいさんも赤ちゃんとの面会が可能です。
一方で、こどもは感染症にかかりやすいため、赤ちゃんの安全に配慮してルールを設けています。そのため、面会をご希望される場合は、あらかじめ看護師へご相談ください。
面会前に必要なワクチン接種が済んでいることや、症状のないこと(発熱、風邪症状、胃腸炎症状、発疹など)を確認する必要があります。
周囲での感染流行状況によっては面会前に数日間集団(学校・保育園・幼稚園)から離れていただく場合があります。
当院ではご両親の面会中にきょうだいさんをお預かりするボランティア活動があります。
曜日やお預かりの対象年齢など詳しくはこちらのサイトをご参照ください。
( 神奈川こども医療センター「面会ときょうだい預かりのご案内」のページへ )
また、きょうだいさんの気持ちについて、紹介されているサイトがありますので是非いちどご覧下さい。
( 「NPO法人しぶたね」のページへ )
お父さん、お母さんと一緒に赤ちゃんの頑張りを応援してくださるとありがたいです。
お父さん、お母さんをあたたかく見守り、おうちのことや、きょうだいさんのサポートをぜひお願いいたします。
お父さん・お母さんが頑張りすぎて疲れているように感じるときは、休息をとるように伝えて下さいね。